今回は木の基礎知識について。
みなさんは柱などの木材に、きれいに溝が作られているものをご覧になったことがあるでしょうか? 写真1枚目のようなものです。
これを「背割り」と言います。
なぜ、こんな溝が入っているのか、不思議に思うかもしれませんが、これは乾燥による割れを防ぐためにわざと入れられたものです。
「芯持ち材」と呼ばれる年輪の中心を含んだ樹木を天然乾燥させると、組織が収縮することで木の表面から割れが発生することがあります。これを「背割れ(表面割れ)」と呼びます。写真2枚目の左側がそのサンプル。細かな割れがたくさん入っていることがわかりますよね。写真の右側は「内部割れ」と呼ばれるものです。
この「背割れ(表面割れ)」を抑制するために事前に「背割り」が入れられます。あらかじめ溝を入れておくことで、収縮による変形が吸収されるのです。
また、芯持ちで背割り加工のない材の「背割れ(表面割れ)」を抑制するためにドライングセットという高温乾燥技術があります。割れの心配は少なくなりますが、細胞組織が崩れるために耐久性が弱まったり木が本来持っている香りがなくなったりするデメリットがあります。
さらに乾燥温度が高くなればなるほど「内部割れ」が発生し、安心できる材料ではなくなってしまいます。そこで登場するのが三浦製材が誇る35℃超低温乾燥材e-BIO(イービオ)です。
高温で乾燥させればさせるほど、表面割れまたは内部割れの問題が発生するのですが、35℃という温度でe-BIO(イービオ)は乾燥させるので、「超低温乾燥」と名付けているのです。
e-BIO(イービオ)は細胞組織の破壊も招かず、割れ対策も必要ありません。色、ツヤ、香りが違うe-BIOのことや、木のウンチクをお知りになりたいかたはお気軽に「木のコンビニ」をお訪ねください。ジックリとお話しさせていただいています!